書きっぱなしになっていた2月に行ったメキシコ旅の記録を今更ブログにあげる。
2月4日から28日までの24日間の旅だった。
メキシコシティ・オアハカ・トゥルム
どこもそれぞれ美しくてまだ思い出すと胸がドキドキする。
年の離れた友人が明日からメキシコに行くらしい。彼女にとっては30年ぶりのメキシコと言ったかな。
わたしもきっとまた戻るだろうな。
以下メキシコから帰路の飛行機にて。

行ってみたい国はどこかと聞かれたらメキシコと答えてたのはいつからか。
そう言いながらも最近は旅には出ても近場のアジアでまったりしていることが多かったのだけど年が明けて自分の中で去年までの流れから少し変わってきているようなタイミングでもあって新しいことにチャレンジしたい気分が盛り上がっていたのでメキシコに行くならいまだと思った。行ったことないところに行って、やったことないことをやってみたい。
いつもチケットはギリギリに取りがちなわたしにしてはなかなか早めにチケットを押さえてみると事前にちょっとした時間でちょこちょこメキシコについて調べたりする時間もたのしいものだった。ただ調べれば調べるほどこれはたぶん何してても楽しいに違いないという結論にいたり結局スケジュールはざっくりしか決めずに出発を迎えることになったけれど。
往復の移動日を除いて3週間ほどの日程。メキシコシティ行きの航空券を買ったので、そこからまずはオアハカ、それからやっぱりビーチは外せないのでトゥルムが目的地になった。
メキシコシティは都会で、ちょうどアートウィークの期間に訪れることができたので都会の良さを満喫した感じ。
心の中のアートにしか癒せない場所があるなあなど。親密な会話をするような。深いところに静かにひびくようなメキシコの現代アートに出会えた。会場も素敵な場所が多くて何割増しかというのもあるかもしれないけれど入れものも大事ということ。環境と対象とは相互に影響しあっていくものだ。相乗効果というメタモルフォーゼ。
なるほどなあなどと気づきながら。
そんなこんこんなで思っていたよりメキシコシティに長居したあとでオアハカに向かった。
オアハカを知ったのは、京都のエスコーラで一緒だったゆかりちゃんの地元だったから。話を聞いて、なんだかいい場所に違いないと思っていた。
彼女がオアハカに帰ったのはもう4年くらい前だったらしいけど、メキシコに行くと連絡したらうちに泊まっていいよっていってくれたので毎日ご飯をたべたり満月をお祝いしたり、雨が降って虹を見たり。会ったらぜんぜん時間を感じないくらい。むしろ前よりも近く感じるくらいで、お互いのタイミングだったのかな。わたしたちには共感する感覚がたくさんあって、お互いの話をしながらそれぞれ自分を確認していくような話もたくさんした。
いつも一人旅なわたしにとって、誰かを訪ねていく旅は初めてだったけど嬉しいものだと知った。ひとりじゃできなかったことたくさんガイドしてもらって感謝。いつもひとりで自由だと思っていたけど1人よりも誰かといる方が自由なことがあんだなあと。確かこのときの週の星占いにもそんなようなことが書いてたような。
旅をしているとふだんの生活よりもさらにひとつひとつ選んでいくことの連続になるから自分のすきなものを感じることがより必要になる。そこでの『普通』やそのものの相対的な評価がわかりにくい状況でのことだから、ますます自分の価値観を頼りにするしかなくなるし、わがままにならざるを得ない。旅は自分にわがままになることを許していく作業だと思う。人間はすぐに慣れてしまえる生き物だから、ほんとは自分は何がすきなのか、どんなものに感動するのか、また自分のリズムを知ること。

質感のあるものが好き。素材の味があるものがすきだ。
メキシコにはカラフルなイメージがあったけど、そのカラフルさの中にじわーっと素材の色があるのが印象的だった。食べ物もちゃんと素材の味がするものが多い。スパイシーなんだけど、いつもそこに素材の質感が残っている。ひとつひとつの生が感じられる静かさがどこかにある。
やっぱり海辺の街がすき。
服をそんなに着なくてよかったり、とりあえず海に行けば気持ちよかったり、ゆるい雰囲気のゆっくりできるカフェがあったり、人もちょっと気楽なムードがあるような気がする。
旅の終盤になると出会う人にどこが一番だったかと聞かれることが増えるけど、この質問はわたしにはいつも難しい。どこも違って、それぞれのよさがあるから一番っていうのがあまりピンと来ない。もちろんいってみてあんまりだったところもあったりするわけだけど、そこにもまた次の感動に繋がる布石があったり、必要なことだったなあと思えたりするわけで。住むならどこか、みたいな質問なら選ぶことはできるけど。感動したり、しなかったり、がっかりしたり、びっくりしたり、ゆらゆらゆらゆらすることで自分の今の軸がどのあたりなのかなあとだんだん見えてくるのかも。